組み合わせRAIDレベル
各RAIDレベルの特徴について詳しく説明いたします。それぞれのRAIDレベルには、メリットだけでなくデメリットも必ずありますので、ご自分の目的にあったものがどのレベルなのか、良く吟味してみてください。
RAID10【レイド・テン/レイド・ジュウ】
別名: | RAID1+0 ※RAID0+1またはRAID01と扱われているケースもある |
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必要HDD数: | 最低4台 |
概要
RAID1とRAID0を組み合わせて、
・容量の増大
・速度の高速化
・耐障害性の向上
を狙った技術です。
RAID10は、複数のミラーセット(RAID1)をストライピング(RAID0)したもので、RAID0+1と混同されがちですが、冗長性の面でメリットがあります。
簡単に言うと、ストライピングされる各HDDがそれぞれ2重化されている状態となりますので、それぞれのミラーセットの両方のドライブが同時に壊れなければ、継続稼働可能です。
RAID10のしくみ
[1]-1 まず、データがブロックに分割されます。 [1]-2 分割されたデータを複製されます。 [2] 各ミラーセットに分散して保存されます。※「ミラーセット1」と「ミラーセット2」を、それぞれ一台のHDDと考えれば比較的わかりやすいかと思います。「ミラーセット1」と「ミラーセット2」の2台のHDDでストライピングRAIDを構築しているというイメージです。
メリット
同一のミラーセットを構成するHDDが故障しない限りは修復可能な高い耐障害性。
(2台のミラーセットx2の計4台で構成されたRAID10の場合、各ミラーセット1台づつ計2台の故障にも耐える事が可能)
デメリット
- ミラーリング構成の為使用可能HDDの2倍のHDDが必要となり、容量効率がRAID5に劣る。
- 最低4台のHDDが必要な為、導入コストが高い。
基礎から押さえるRAID講座 目次
- vol.1 RAIDとは何か?(1)
- vol.2 RAIDとは何か?(2)
- vol.3 RAID導入の目的(1)
- vol.4 RAID導入の目的(2)
- vol.5 RAID導入の目的(3)
- vol.6 RAIDの弱点
- vol.7 基本的なRAIDレベル RAID0
- vol.8 基本的なRAIDレベル RAID1
- vol.9 基本的なRAIDレベル RAID5
- vol.10 基本的なRAIDレベル RAID6
- vol.11 あまり使用されないRAIDレベル RAID2
- vol.12 あまり使用されないRAIDレベル RAID3
- vol.13 あまり使用されないRAIDレベル RAID4
- vol.14 組み合わせRAIDレベル RAID0+1
- vol.15 組み合わせRAIDレベル RAID10
- vol.16 組み合わせRAIDレベル RAID50
- vol.17 目的・用途別お勧めRAID構成(1)
- vol.18 目的・用途別お勧めRAID構成(2)